http://asahi.co.jp/php/move/news/index.php?code=0304
5/18 (木) 社会保険庁 納付率水増し!?
大阪の天王寺区の学生あてに、天王寺の社会保険事務所から『国民年金保険料免除・納付猶予申請承認通知書』という物が送られてきたという。しかし、支払猶予の申請を一切していないそうだ。なぜ、この通知書が来たのか?番組で調べたところ、社会保険事務所が、年金保険料納付率を上げるために勝手に免除申請をして、納付率を水増ししていた可能性があるという重大な疑惑が浮上してきた。社会保険庁の元職員は、「偽造申請による水増しは全国的に行なわれている」と語る。それを裏付けるように、今年1月、京都の社会保険事務所が保険料免除となるおよそ8000人に対して勝手に免除を承認して通知書を郵送していた。この時は、課長が処分されただけで、大きな問題とならなかったが、社会保険庁の問題を追及している民主党の長妻議員は「京都の事件後、社会保険庁が全国の社会保険事務局に同様の事例がないかを調査させた。その結果、「1件もない」という回答だった。天王寺の事例は、重大な意味を持つ」と語っている。コメンテーターの橋下氏は「社会保険事務所から同様の物が送られてきた方がいれば、ムーブ!までコピーやファックスを送って頂きたい」と語る。

「あの」橋下弁護士が調査を求めているんですから番組をご覧の方は是非とも協力してください(笑)。


日経新聞:【2006年5月25日】 大阪府内の6市町に不正手続きの協力要請──社保事務局、年金保険料無断免除で
 国民年金保険料の収納業務を担う社会保険事務所が、未納者に無断で納付免除や猶予の手続きをしていた問題で、大阪社会保険事務局などが大阪市をはじめ府内6市町に不正な手続きへの協力を文書で要請していたことが24日分かった。

 同事務局によると、大阪市に対しては昨年11月16日付で、同事務局の年金調整課長名で「国民年金保険料免除申請書の取扱いについて(依頼)」と題する文書を送付。正規の手続きでは申請書には被保険者本人の押印か署名が必要だが、被保険者の利便性などを理由に「電話などで被保険者の承諾を得て作成した申請書を、社会保険事務所職員が被保険者に代わって当該の区役所に提出する」と説明し、理解と協力を求めた。

日経新聞:社保庁、300拠点を一斉調査・国民年金不正免除
 社会保険庁は24日、複数の社会保険事務所・事務局が未納者に無断で国民年金保険料の免除手続きをしていた問題で、全国約300カ所ある拠点の一斉調査に乗り出した。川崎二郎厚生労働相は法令違反にかかわった職員に厳しい姿勢で臨む方針で、大阪社会保険事務局の菅原昭局長を同日付で更迭した。このほか処分対象者は数十人にのぼる可能性もある。

 小泉純一郎首相は同日、この問題について「ずさんというか、いいかげんなことをしているんだなと思う。まず事実関係を把握することが大事だ」と強調した。首相官邸で記者団の質問に答えた。 (07:01)

朝日新聞:年金不正免除、三重でも7千人分 本人に無断で手続き
2006年05月25日07時13分
 国民年金保険料の免除・猶予申請をめぐる不正問題で、三重社会保険事務局(原和雄局長)が、05年度分の県内の約7000人分について、本人に無断で免除手続きを進めて、承認を決定、通知書を送付していたことが24日、わかった。同事務局は、県内の自治体から所得情報を収集したうえで、県内の5社会保険事務所に、これらの不正手続きを指示、主導していた。朝日新聞の取材に認めた。不正が発覚した3月以降、社会保険庁は全国調査をしたが、三重社会保険事務局は報告していなかった。調査は抜本的な見直しが求められそうだ。

 同事務局の渥美義人次長らによると、同事務局は昨年12月、県内の市の年金担当者に依頼して、年金保険料の未納者約1万人の所得情報を収集。その所得情報を精査したところ、約9500人が免除対象者と判断した。

 まず本人に、免除を申請するように求めるために、郵便や電話で連絡を試み、自宅を訪問するなどしたが、本人から免除申請が提出されたのは2割ほどにとどまった、という。

 このため同事務局は、残る7000人について、県内の5社会保険事務所に対し、免除申請書提出の手続きなしに、免除承認通知書を発送するよう指示した、という。

 また通知書を郵送する際には、封筒の中に、申請書を出すように依頼する文書を同封して出したといい、実際に後日、申請書が提出されたものもあったという。

 同事務局の久保法司年金課長は「国民年金法に照らせばルール違反かもしれないが、無年金に陥ることを防ぐためだった。本庁から指示があったわけではなく、報告もしていない」と釈明している。

 05年度の国民年金保険料の納付率は、全国平均66.7%に対し、三重県は75.2%だった。

 社会保険庁国民年金事業室は「厳正に調査を進めたい」と話している。

神戸新聞:本人申請ない所得情報要求
2006/05/25 13:10


 大阪など各地で明らかになった国民年金保険料の不正免除問題で、堺市の堺東社会保険事務所が昨年12月から今年3月に計9回、本人が免除を申請していない約1万2000人の所得情報を、堺市長へ公印入り文書で要求したことが25日、分かった。

 事務所が納付率アップを迫られ、所得情報を使って免除者を増やそうとしたとみられる。2004年度はなかった。

 事務所が堺市長に送った文書は「制度に対する無関心などから申請書の提出が低迷している」と懸念を表明。「受給権確保の観点から通知免除を実施する」とし、所得情報を求めた。

 国民年金法の規定で、社会保険事務所は所得情報を市町村に求めることができ、堺市は提供した。

読売新聞:国民年金保険料の無断免除手続き、三重でも7500人
 大阪などの社会保険事務所が国民年金保険料の免除手続きを被保険者本人に無断で行っていた問題で、三重社会保険事務局(津市)も、2005年度分の約7500人について、無断で免除手続きをしていたことが25日、わかった。

 同事務局は今後、これらの免除手続きを取り消し、個別に謝罪した上で改めて免除の申請を求める。

 同事務局によると、昨年12月、県内市町村から年金保険料の未納者1万人分の所得情報を収集。このうち納付免除の対象者と判断した約9500人に対し、免除申請を求める書類を郵送したり、戸別訪問したりして手続きするよう求めた。

 しかし、約7500人とは連絡が取れなかったため、同事務局は県内の5社会保険事務所に指示し、本人に無断で免除承認通知書を作成、提出させた。同事務局は「本庁から納付率アップの指示もあり、独断でやった」と説明している。

 同事務局では今年3月と5月の社会保険庁の調査に対し、「不正はない」と報告していたが、大阪などでの問題を受けて再検討し、24日になって同庁に報告した。

 三重社会保険事務局の小林真也・国民年金対策官は「被保険者の利益を確保しようとやったことだが、法に違反したことは事実で、誠に申し訳ない」と陳謝した。

 一方、社保庁年金保険課国民年金事業室では「不正な事例があったことについては、三重社保局長も把握していたと聞いている。組織ぐるみで隠し、うその報告をしており、許し難い行為」としており、厳しい処分を検討することになるという。

 また、三重の事例が新たに発覚したのを受け、同事業室では24日夜、全社保局に対し、不正な事例の有無について改めて調査、報告するよう指示した。

(2006年5月25日11時28分 読売新聞)

朝日新聞:三重の年金不正免除、さらに2千人分判明 計9500人
2006年05月25日11時35分
 国民年金保険料の免除・猶予申請をめぐり、三重社会保険事務局(原和雄局長)が、本人に無断で05年度分の県内約7000人分を免除決定していた問題で、同事務局は25日、記者会見し、事前の承諾なしに免除承認通知書を送付したのは、計9500人にのぼることを明らかにした。同事務局は、朝日新聞の取材に対してこれまで、この差にあたる約2千人については、事前に電話や自宅訪問で本人に意思確認をしたと説明していた。

 また不正手続きを行った理由について同事務局は「納付率のアップが目的の一つだった」と説明。05年度の三重県の納付率目標を74.8%と設定、75.2%を達成したが、不正免除で押し上げられた1.7ポイントがなければ、目標達成できなかったという。

 同事務局は昨年12月、県内の自治体に依頼して、未納者1万人分の所得情報を入手。うち免除対象と判断した約9500人について、「免除案内」を送付。この文書には、免除を拒否する申し出がない場合には、免除申請の意思があるとみなし、同事務局側が免除手続きをとると説明していた。免除を拒否すると連絡があったのは数人だった、という。

 同事務局はこれを受け、約9500人について、「免除・納付猶予申請承認通知書」を発送するよう、県内の5社会保険事務所に指示した。この通知書には、後日、申請手続きをとるよう勧める文書を同封しており、2000人から後日、申請があったという。

 この2000人について同事務局は、朝日新聞の24日の取材に対し、「自宅訪問などで本人に接触して申請を促した」と説明。申請書を受け取ったうえで免除した、としていた。

 残り7500人からは今も申請がないままだという。

四国新聞:三重でも7000人を不正免除/国民年金保険料で社保局
2006/05/25 11:38
 国民年金保険料の不正免除問題に絡み、三重社会保険事務局が三重県内の約7500人に対し、本人に無断で保険料の免除手続きを進め、承認していたことが25日、分かった。手続きは同事務局が県内の5カ所の全社会保険事務所に指示して行っていた。

 同事務局によると、県内の2005年度分の保険料未納者のうち、免除対象となる約9500人に対し、昨年12月以降、免除申請手続きを取るよう通知。約2000人が申請したが、連絡のなかった残りの約7500人についても、各事務所を通じて勝手に免除処理をしたという。

西日本新聞:所得情報、市長に9回要求 文書で1万2000人分
 大阪など各地の社会保険事務所が国民年金保険料を不正に免除手続きしていた問題で、堺市の堺東社会保険事務所が昨年12月から今年3月にかけ、堺市長に公印入り文書で計9回、免除申請をしていない約1万2000人分の所得情報を要求していたことが25日、分かった。

 同様のケースは2004年度にはなく、異例。納付率アップを迫られた事務所が所得情報を使って免除者を増やそうとしたとみられ、市側は所得情報を提供していた。

 事務所が堺市長に送った「国民年金保険料の収納対策にかかる所得情報の提供について」と題する文書は「制度に対する無関心などから申請書の提出が低迷している」と懸念を表明。「受給権確保の観点から通知免除を実施する」として、本人が免除を申請していないのに所得情報の提供を求めていた。

2006年05月25日11時18分

読売新聞:国民年金保険料の無断免除手続き、三重でも7500人
 大阪などの社会保険事務所が国民年金保険料の免除手続きを被保険者本人に無断で行っていた問題で、三重社会保険事務局(津市)も、2005年度分の約7500人について、無断で免除手続きをしていたことが25日、わかった。

 同事務局は今後、これらの免除手続きを取り消し、個別に謝罪した上で改めて免除の申請を求める。

 同事務局によると、昨年12月、県内市町村から年金保険料の未納者1万人分の所得情報を収集。このうち納付免除の対象者と判断した約9500人に対し、免除申請を求める書類を郵送したり、戸別訪問したりして手続きするよう求めた。

 しかし、約7500人とは連絡が取れなかったため、同事務局は県内の5社会保険事務所に指示し、本人に無断で免除承認通知書を作成、提出させた。同事務局は「本庁から納付率アップの指示もあり、独断でやった」と説明している。

 同事務局では今年3月と5月の社会保険庁の調査に対し、「不正はない」と報告していたが、大阪などでの問題を受けて再検討し、24日になって同庁に報告した。

 三重社会保険事務局の小林真也・国民年金対策官は「被保険者の利益を確保しようとやったことだが、法に違反したことは事実で、誠に申し訳ない」と陳謝した。

 一方、社保庁年金保険課国民年金事業室では「不正な事例があったことについては、三重社保局長も把握していたと聞いている。組織ぐるみで隠し、うその報告をしており、許し難い行為」としており、厳しい処分を検討することになるという。

 また、三重の事例が新たに発覚したのを受け、同事業室では24日夜、全社保局に対し、不正な事例の有無について改めて調査、報告するよう指示した。

(2006年5月25日11時28分 読売新聞)

読売新聞:保険料免除 不正手続き 納付率アップ、小手先対応 社保庁的体質 再び露呈
 大阪などの社会保険事務所が、国民年金保険料の免除手続きを不正に行っていた問題は、不祥事続きだった社会保険庁の相も変わらぬ体質を露呈した。改革のさなか、それも社保庁改革関連法案の審議入りと同時というタイミングでの発覚。この組織は、再生できるのだろうか。(社会部 渡辺亮、大阪社会部 曽根文朗)

■プラス2ポイント号令

1148人分の無断手続きをしていた天満社会保険事務所(大阪市北区で)
 24日の衆院厚生労働委員会。川崎厚生労働相は今回の不祥事について、「法に違反しており、厳正に処分する」と厳しい口調で語った。国民年金法では、年金保険料納付の免除は、「(被保険者本人の)申請に基づいて」行うと定められているが、3都府県の19社保事務所で約4万2000人について無断で手続きをしていた。

 2004年7月、不祥事続きの社保庁に、民間から迎えられた村瀬清司長官は2002年度に62・8%まで落ち込んだ納付率を、07年度に80%までアップさせる目標を掲げた。

 ところが、納付率はなかなか上がらず、村瀬長官は昨年11月、各社保局長、事務所長あてに「緊急メッセージ」を発した。「この時期になって、言い訳は無用である。まずは行動を起こし、責任を持って結果を出すことに、全力投球してもらいたい」。昨年末時点で前年度比「プラス2ポイント」にするよう号令をかけた。

■事務局ぐるみ?


 大阪府内の社保事務所では、この時期から無断手続きを始め、今年3月まで続いた。同月末の大阪府内の納付率は59・6%。前年同期比5・8ポイント増の伸び率を達成した。

 「各事務所の判断で行った。こちらから指示はしていない」。約3万7400人もの免除・猶予対象者の無断手続きが判明した大阪社会保険事務局では、24日に更迭された菅原昭局長が22日の会見で、事務局としての関与を否定した。しかし、複数の幹部は「不正が行われているのは薄々知っていた」と、事務局ぐるみの不正であることを認める。

 昨年11月、大阪市保険年金課に同事務局から1通の依頼文が届いた。

 〈被保険者に代わり、社会保険事務所職員の責任で免除申請書を区役所に提出する〉。社保事務所職員による「代筆」の承認を、市に求める内容だった。その後、市内の各社保事務所は、区役所に所得照会し、本人に無断で免除手続きを進めていた。

■なぜ大阪に集中

 なぜ大阪に集中するのか。同事務局の元幹部は、「お役所を嫌う土地柄なのか、免除対象となる低所得者は多いのに、なぜか申請が少ないことが背景にある」という。

 大阪の納付率は、沖縄に次ぎワースト2位。ある社保事務所の職員は「何度も自宅へ行って、それでも申請してくれない人を対象にした。良かれと思ってやったのに、バッシングされるのは納得いかない」と悪びれずに語る。

 こうした実態に、社保庁のある幹部は「一からの出直しを誓ったはずなのに、体質は変わっていないのか」とため息をついた。

社会保険事務所
 都道府県の社会保険事務局のもと、全国に312か所ある。2002年4月から市町村の国民年金保険料徴収業務が移管された。自治体と比べ、住民の実情を把握しにくいため、徴収効率が悪くなったと指摘されている。

しんぶん赤旗:社保庁長官発言が圧力-高橋議員 年金不正免除でただす
2006年5月25日(木)「しんぶん赤旗」
 日本共産党の高橋千鶴子議員は二十四日の衆院厚生労働委員会で、大阪府などの社会保険事務所が国民年金保険料の未納者への納付免除を、本人の申請がないのに不正に行っていた問題をとりあげました。

 高橋氏は、問題の背景に、保険料の収納率アップを求める社会保険庁長官の一連の発言が「現場へのプレッシャー」になったのではないかと、ただしました。

 社会保険事務所による不正な免除や猶予は、大阪が三万七千四百六人分、長崎が五千二百十九人分、東京が七十九人分などとなっています。

 高橋氏は、「所得が低く、自力で(保険料を)払うことができない方に免除や納付猶予を認めて、年金受給権を保障することが重要だが、今度の不正免除問題は、国民の年金に対する不信感を拡大させ、年金制度そのものが立ち行かなくなる」と強調。真相究明と再発防止策を求めました。

 そのうえで高橋氏は、昨年六月の事務局長会議で、村瀬清司社保庁長官が、国民年金の収納率で結果を出すことを説明し、「改革に後ろ向きな人、邪魔をする人には去っていただきたい」と述べていることを紹介。

 同長官は昨年十一月に出した「国民年金の収納率」緊急メッセージで「当面の目標は、『免除対策、納付督励、強制徴収の実施』により、全国の12月末における改善幅を、+2・0%とする」と強烈なハッパをかけています。

 村瀬長官は「免除対策だけをやれ、といったつもりはない」と答えたものの、「法律に基づいた公正な業務」をおこなっていくと答えました。

サンスポ:年金不正免除に所長が関与…川崎厚労相、組織ぐるみと認識
社会保険庁を廃止し、新たに「ねんきん事業機構」を設置する社保庁改革関連法案が24日の衆院厚労委で実質審議入りし、川崎二郎厚労相が、大阪など各地の社会保険事務所による国民年金保険料不正免除について「かなりのウエートで管理者の所長が関与した」と組織ぐるみの不正という認識を示した。

さらに、不正を指示した所長などは、新設するねんきん機構に移ることを認めないこともあるという考えも表明した。

一方、社保庁の村瀬清司長官は免除・猶予を増やす対策は「収納率に大きな寄与度がある」と正当性を強調したが「法令を無視してまでやれと指示したつもりはない」と、本庁の関与を否定。

また川崎氏は同庁調査で不正はないと回答した大阪社会保険事務局について「トップは何をしていたのか。管理責任を果たしていない」と指摘。菅原昭局長を同日付で同庁総務部付に更迭した。

東京、京都、大阪、長崎の社会保険事務所で昨年11月以降、本人申請がないのに免除・猶予手続きを行い、大阪では3万7406人に上る。

読売新聞:5月25日付・読売社説(2)
 [社会保険庁]「ぬるま湯体質のあきれた不正」

 何という体たらくか。社会保険庁の組織体質を象徴するような出来事だ。

 東京、大阪、長崎の社会保険事務局が、本人からの申請がないのに、国民年金の保険料を免除する手続きを行っていた。

 不正免除は3事務局で4万2000件に上る。件数が突出していた大阪の事務局長が24日、更迭された。

 収入が基準より低い人は、手続きをすれば保険料を免除され、納付しなくても無年金者とならずに済む。しかし、受け取れる年金額は大幅に減る。

 勝手に手続きをした各事務局は、「本人のためにもなると考えた」と言い訳しているが、詭弁(きべん)であろう。

 免除対象となる低収入であっても、将来のため納付しておきたい、という人は少なくない。免除するとしても、本人にそれを自覚してもらうことが、低収入を脱した時の納付再開につながる。頼まれなくても免除するという措置は、年金制度への不公平感も増幅させる。

 社保庁職員の行為は結局、自分の業務成績のためだ。保険料の納付率を引き上げるために、未納者からの徴収に努力するのではなく、不正免除によって、手っ取り早く納付義務がある人の数を減らしたのである。姑息(こそく)と言うしかない。

 社保庁には民間から村瀬清司長官が乗り込み、保険料の納付率を80%に回復させるとの目標を掲げた。だが、いまだに60%台半ばにとどまっているため、長官は全国の職員に、納付率向上を強く号令している。

 目標に向けて厳しく取り組む村瀬長官の姿勢は、民間なら当然のことだ。問題は、安直な手段で成績を上げようとする社保庁職員の、ぬるま湯体質にある。長官は、一層厳しく職員に意識改革を迫るべきだろう。

 同様の不正は、3月に京都でも発覚した。その際に社保庁は全国調査したが、大阪、長崎の事務局は不正の存在を否定していた。東京の不正にいたっては、調査後に行われたというからあきれる。

 社保庁は、ほかに不正は無いとしているが、過去の不祥事を思えば鵜呑(うの)みにできない。徹底的な実態調査と厳重な処分を求めたい。

 衆院で社保庁改革関連法案の審議が始まった。未納者に対する徴収強化策などを盛り込んでいる。納付率向上のために徴収手段の法的整備は重要である。法案審議も遅滞なく進めるべきだ。

 法案が成立すれば、社保庁は「ねんきん事業機構」に改組される。看板の掛け替えに終わらぬよう、ぬるま湯体質を早く一掃しなければならない。

(2006年5月25日1時40分 読売新聞)

北海道新聞:大阪社保事務局長を更迭 保険料不正免除問題で  2006/05/24 22:35
 社会保険庁は24日、大阪府の16社会保険事務所で約3万7000人分の国民年金保険料を不正に免除・猶予した責任を明らかにするため、同府の社会保険事務所を管轄する大阪社会保険事務局の菅原昭局長を社会保険庁総務部付に更迭した。

 川崎二郎厚生労働相は、同保険事務局が3月の社保庁の調査に対し、免除をめぐる不正手続きを否定したことを重視。23日に社保庁に対し、菅原氏の管理者としての責任を問い更迭するよう指示していた。

 社保庁は、後任の局長の下で、各社会保険事務所がどのような経緯で不正手続きに手を染めたかなどについて実態調査を行う。

産経新聞:大阪社会保険事務局長を更迭
 社会保険庁は24日、国民年金保険料の不正免除問題の責任を問い、大阪社会保険事務局の菅原昭局長を同日付で社保庁の総務部付とする更迭人事を発表した。
 大阪事務局は、管内の16事務所で約3万7000人分の不正処理を行うなど突出して多く、組織的な関与の疑いが濃厚。さらに、今年3月に京都の不正が発覚した際に行われた全国調査では「事例のようなことはない」と虚偽の回答を行うなど悪質で、局長人事を刷新しなければ事実解明はできないと判断した。

 菅原氏の更迭については、川崎二郎厚生労働相が「管理者としての責任を果たしていない」として、社保庁に指示していた。社保庁総務部は「一連の不正案件について局長の責任は重い」としている。

 社保庁は、後任の局長の下で、どのような経緯で不正手続きが行われたのか内部調査を行う。

(05/24 20:36)

西日本新聞:大阪社保事務局長を更迭 保険料不正免除問題で
 社会保険庁は24日、大阪府の16社会保険事務所で約3万7000人分の国民年金保険料を不正に免除・猶予した責任を明らかにするため、同府の社会保険事務所を管轄する大阪社会保険事務局の菅原昭局長を社会保険庁総務部付に更迭した。

 川崎二郎厚生労働相は、同保険事務局が3月の社保庁の調査に対し、免除をめぐる不正手続きを否定したことを重視。23日に社保庁に対し、菅原氏の管理者としての責任を問い更迭するよう指示していた。

 社保庁は、後任の局長の下で、各社会保険事務所がどのような経緯で不正手続きに手を染めたかなどについて実態調査を行う。

2006年05月24日18時23分