被差別部落の地名とタブー:4.被差別部落と禁忌(タブー)5.「別火別婚」という禁忌について
「部落地名総鑑」が、一部の地域の「地名総鑑」ではなく、全国を縦断する「地名総監」である場合、今後、あたらしく、こころもとないひとびとによって作成されるかもわからない、新しい住所で記載されて「部落地名総監」は、部落差別の再生、復活の可能性を提供することになります。
『部落学序説』の筆者としては、それは絶対に許してはならないことであると思っています。
数日前、インターネット上で次のような記事を目にしました。
2006,11,08, : 衝撃スクープ!部落解放同盟系人権団体が「部落地名総監」を発行していた!
以下の画像をご覧ください。大阪市内の「旧同和地区の住所」、及び世帯数、人口が掲載されています。紛れもなく「部落地名総監」と呼ばれるものです。但し部落差別の拡大を防ぐべく、当サイト管理人が一部黒塗り、モザイク化等の加工を施しました。
『部落学序説』の筆者の目からみますと、この記事は、すごく悪意に満ちた文章であると思われます。
その記事は、「紛れもなく「部落地名総監」と呼ばれるもの・・・」と断定していますが、この程度の、被差別部落の在所一覧は、徳山市立図書館郷土史料室に行けば、だれでも見ることができます。山口県に多数存在している「隣保館」にいって、その「年鑑」に相当する文書(自由閲覧)をみせてもらえばいつでも目にすることができます。
上記の写真入りで説明される住所の一覧表は、被差別部落の単なる名簿であって、「部落地名総鑑」と呼べるものではありません。
「部落解放同盟系人権団体が「部落地名総監」を発行していた!」という表現は、部落解放同盟に対する過度な批判・中傷以外のなにものでもありません。「組織」があるところ、「組織」の住所録が存在しても決して不思議ではありません。被差別部落の青年から結婚・就職の機会をうばうことにつながる「部落地名総鑑」とはまったく別なものです。
それは、部落解放同盟の組織の在所や、組織の人員構成は、部落解放運動にかかわったひとびとの「責任」の所在を明確にしたもので、「部落地名総鑑」が、日本全国に散在する被差別部落の青年の就職・結婚に際して、本人のあずかりしらないところで不利益を被せたり、差別の対象としたりする根拠として機能する差別文書とは質的に異なるものです。
単なる住所録も「部落地名総鑑」の区別をしないで、部落解放同盟内部の構造的(国と行政が大きく関与している)に発生している「不正事件」にかこつけて、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」式のいやがらせ的言辞に徹するのは、部落問題・部落差別問題がなにもわかっていない「たわごと」ではないでしょうか・・・。
被差別部落問題の研究者が当サイトに反論をくださりました。
こちらの方の主張を要約すると以下の通り。
1.「資料」は、「組織」の住所録であり、その存在は認められる
2.部落解放同盟の組織の在所や、組織の人員構成は、部落解放運動にかかわったひとびとの「責任」の所在を明確にしたもの
3.「部落地名総監」とは、日本全国に散在する被差別部落の青年の就職・結婚に際して、本人のあずかりしらないところで不利益を被せたり、差別の対象としたりする根拠として機能する差別文書である。
4.したがって、「大阪市問題まとめサイト」で引用した資料は、「被差別部落の単なる名簿」又は「単なる住所録」であり、「部落地名総監」でない。
5.以上より、「部落解放同盟系人権団体が「部落地名総監」を発行していた!」という表現は、部落解放同盟に対する過度な批判・中傷以外のなにものでもない。
こんなところで宜しいでしょうか?
では私の方から反論します。
反論1.
まず研究者の方が犯している最も重大なミスから指摘します。それは「旧同和地区」=「組織」と捉えているということです。これはレッテル貼りに近い誤解です。もう一度私が引用した資料をご覧ください。
大阪市問題まとめサイト:衝撃スクープ!部落解放同盟系人権団体が「部落地名総監」を発行していた!
「資料」に掲載された「住所」の上には[1.住宅・地区の範囲]と記載されています。「地区」「範囲」とある以上、鳥瞰図上「面」であり、「点」を意味しません。事実「住所」には、町名と番地がどこからどこまで、といった形で記載されています。部落解放同盟大阪府連合会の各支部や、旧大阪市同和事業促進協議会の所在地である「点」ではないのです。同時に、「飛鳥地区」「矢田地区」など旧同和地区の名称が画像上部に記載されていることから、「住所」が「旧同和地区」の範囲を示すことは明白です。また「被差別部落の単なる名簿」や「住所録」といった表現もありますが、[1.住宅・地区の範囲]に記載された住所は、特定の人物や組織の住所を指すものではありません。
なお、旧大阪市同和事業促進協議会こと現在の大阪市人権協会の所在地である「点」は、以下のサイトにて誰でも閲覧できます。
社団法人大阪市人権協会/大阪市内の地域人権協会
反論2.
>それは、部落解放同盟の組織の在所や、組織の人員構成は、部落解放運動にかかわったひとびとの「責任」の所在を明確にしたもので
とありますが、全く話が噛み合っていません。反論くださるのはありがたいのですが、ちゃんと日本語を理解してからにしてください。「反論1」により、「資料」に掲載された「世帯数」「人口」は、旧同和地区内のものであることも明白です。「部落解放同盟の組織の在所」や「組織の人員構成」など全く問題にしていません。それとも研究者は、旧同和地区の住民全てが部落解放運動にかかわったと理解なさっているのでしょうか?どちらにせよ誤解です。
反論3.
>「部落地名総鑑」が、日本全国に散在する被差別部落の青年の就職・結婚に際して、本人のあずかりしらないところで不利益を被せたり、差別の対象としたりする根拠として機能する差別文書
この主張は不可解としか言いようがありません。もし「部落地名総監」の定義がこの通りだとするならば、「資料」が如何なる要件を欠くことにより「部落地名総監」でないのかを説明していただきたく存じます。当ブログでは「資料」は「図書館」にあるとはっきり述べました。ですから例えば自分の婚約相手が旧同和地区出身かどうかは、この「資料」によって誰もが簡単にわかってしまうわけです。そういう差別も一切想定せず、「資料」が「部落地名総監」でないと言い切る根拠が不明ですし、また仮に「部落地名総監」である十分条件を満たさないとしても、結婚差別及び就職差別に悪用される蓋然性が高いものであることに変わりありません。
反論4.
>単なる住所録も「部落地名総鑑」の区別をしないで、
仮に「資料」が「部落地名総監」でないのなら、「資料」を全国の興信所が買っても問題ないと貴方自身認めることになりますが、それでも構わないのでしょうか?
反論5.
>「部落解放同盟系人権団体が「部落地名総監」を発行していた!」という表現は、部落解放同盟に対する過度な批判・中傷以外のなにものでもありません。
勝手に他人のサイトを歪曲して解釈して批判しても無意味です。日本語も理解できていない反論は唯のゴミです。
再反論でもございましたらまた宜しくおながいしまつ。
参考リンク
日本アンチキムチ団:大阪市人権協会が「部落地名総監」を発行していた件について
要するに、過去に「部落地名総監」を購入した企業(例:積水ハウス)、又はこれを参考に身元調査を行った興信所を散々糾弾しておきながら、実は影で自らその「差別の元ネタ」をこっそり作っていたんですね。(w
大阪市問題まとめサイト:「大阪市同和事業促進協議会」役員等が旧同和地区の住所を暴露!自作自演の部落地名総監事件、発行者の名簿を初公開!
大阪市問題まとめサイト:衝撃スクープ!部落解放同盟系人権団体が「部落地名総監」を発行していた!
Yahoo!ブログ - 悩めるもの、幸い〜宗教権威への反逆〜
追記:そうでした。部落解放同盟は「部落地名総監」の発行元を糾弾したんですよね。
部落解放同盟東京都連合会:部落地名総鑑事件
私たち部落解放同盟は、ただちに全国的な糾弾闘争をおこないました。発行元の探偵社はもちろん、購入先の企業とも確認・糾弾会を持ち、この図書の出版目的が「主に就職や結婚などに際して、被差別部落出身者を排除・差別するため」であり、購入の目的もまさにそこにあったことをつきとめました。部落民を、ここまでして差別しなければ気がすまない企業や個人が日本中に多くいること、そして差別を商売にしている連中までいる事実がはっきりとしたのです。
部落解放同盟は、「部落地名総監」の発行元が探偵じゃなければ糾弾の対象外とかいう屁理屈はぬかさないでね。もしそうなら2ちゃんねるに同和地区の住所を書き込むことは差別でも何でもなくなりますから。部落解放同盟は直ちに大賀正行氏含む大阪市同和事業促進協議会役員及び大阪市職員計45名を糾弾会に召還し差別者として徹底糾弾しましょう。それすらできないようでは部落解放同盟は所詮人権ヤクザでしかありません。

