asahi.com 大阪市長選 立候補予定4氏座談会 1-マイタウン大阪
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大阪市長選 立候補予定4氏座談会 1
2007年10月21日
関 淳一氏
平松邦夫氏
大阪市の今後をどう描くのか――。11月の大阪市長選に立候補を予定している有力4氏が20日、朝日新聞大阪本社に集まり、市政の様々な課題について思いをぶつけあった。財政再建や市営地下鉄のあり方などをめぐる4氏の発言を2回にわたって詳報する。
(司会は渡辺雅隆・社会グループエディター)
■財政再建■
――財政危機への処方箋(せん)をどう描いているか
関 財政難の要因は職員数が圧倒的に多いこと。2年前の再選時には4万7600人おり、人口1千人あたりの職員数は横浜市の倍だった。公約で「5年間で7千人削減」を掲げ、これまでに4600人削減した。だがまだ横浜の約1・5倍。もっと削減する必要がある。当初の計画を前倒しし、7千人削減の目標は4年間で達成する。その後の2年でさらに3千人減らし、職員総数を3万6千人台にする。
第三セクターの大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC)も深刻な課題。進行中の住民訴訟の判決が出れば、思い切ったことをしないと非常に難しい状況になる。
橋爪 三セクは、三つの抜本的な処理が必要だ。一つは市長を含む関係者の責任の明確化。二つ目は損失補償にかかる財政問題への対応。三つ目は制度・体質の改善だ。二次破綻(はたん)すれば、特定調停の時の約束で最大約900億円の補償金が発生する。特定調停を選んだ政策判断はミスだった。承認した議会の責任もある。市長になれば自身の給与を2割削減し、当時の市幹部や議会と退職金の返還や議員報酬の一部返上を協議したい。
補償にあてる財源を確保するため、将来の買い戻しを条件に市庁舎をいったん売却して、市がテナントとして入ったり、庁舎の一部を民間に貸したりして稼げる市役所をつくりたい。
姫野 財政危機の原因の一つ目は、大型開発プロジェクトの失敗で大きな借金をつくったこと。当時の経緯を精査し責任追及しないと、どんどん公金を投入するだけになる。
二つ目は土地信託事業。これもほとんど失敗した。収益を上げると約束した信託銀行の責任を問わなければならない。阿倍野再開発事業も国の指導で三十数年間続けてきた。国にも責任がある。職員を削減する方向に進むべきではない。
平松 経費を節減するためにあらゆる面で行政の無駄を省き、簡素で効率的なシステムを絶えず追求するのは当たり前。皆さんの話は支出を削る話ばかりだ。メリハリのある財政にしなければならない。市民サービスを考えた上で、削減すべきは切る。必要なものは予算をつける。
税収拡大も必要だ。大阪は多様なビジネスチャンスやユニークな企業集積があるので、先頭に立って大阪市を宣伝したい。その姿勢があって初めていろんな企業が寄ってくると思う。
asahi.com大阪市長選 立候補予定4氏座談会 2-マイタウン大阪
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大阪市長選 立候補予定4氏座談会 2
2007年10月21日
姫野 浄氏
橋爪紳也氏
■市営地下鉄■
――市営地下鉄は民営化すべきか
関 より低コストで現在と同じサービスを提供するには、経営の自由度が与えられた株式会社が一番だ。公営のままでは地方自治法、地方公営企業法の制約もあり、職員の給料も市役所本体と横並びになりがちだ。ただ民営化はすぐに達成できる問題ではなく、時間をかけた議論と、職員の意識改革が必要だ。
平松 株式会社化の話が出た時、私は「何で」と疑問に思った。市や市民にどのような利益があるのか、何も具体的に示されていない。市営地下鉄は市外の人も多く利用する動脈。その将来を考えるのだから、市はもっと情報を公開すべきだ。現時点で地下鉄の民営化を進めることには反対だ。民営化は市民の意見を聞きながらでも遅くない気がする。
姫野 市民の自由な移動を確保するため、市は税金を投入して市電を走らせ、地下鉄を作り、バスの営業所を作ってきた。効率ばかり考えて「民営化した方が安上がり」というのは、市の役割を放棄するようなもので、非常に無責任だ。
民営化するとサービスや料金はどうなるのか、赤字路線は廃止されるのではないか。市民は不安に感じており、市議も賛成していない。関さんは独り相撲をとっている。
橋爪 世界の都市では、環境保護の観点から自動車の利用を減らすために、「市民の足」として市が交通機関のネットワークを整備するのが常識になっている。経営体質の改善は大事だが、あくまで公共性が前提だ。
私はマニフェストに「共営」という考え方を掲げた。民間企業に例えれば、経営判断や料金設定などの中枢機能は公営で考え、実際の事業部分は民営化も検討する。市民が一番不満なのは、黒字なのに高い初乗り運賃。経営改善で値下げもできるはずだ。
関 私鉄も公共交通機関だ。次の任期中に株式会社に移行できるところまで持っていきたい。民営の方が発展性がある。市は5兆4千億円の市債残高を減らそうとしているさなかで、市債発行にはブレーキがかかっている。公営企業のままでは、新規事業や路線の拡大をしようとしても費用を工面できない。
■職員削減■
――大阪市の職員数は適正規模だと考えるか
姫野 職員は市民サービスを支えており、数千人単位で定数を削るという今のやり方は非常にまずい。効率的な仕事のあり方を検討して、職員配置を精査すべきだ。人員削減できる場合もあるし、必要なら増やす場合もある。現在のように新規採用を凍結していると、職場が硬直化する。
橋爪 減らす方針は継続すべきだが、新規採用を凍結している現状では、組織の柔軟性が保てない。重点的と考える領域では新規採用をするべきだ。職員は将来にビジョンを持てず、元気がないと聞く。職員が元気になる職場をつくりたい。企業との人材交流で組織を活性化させたい。
平松 連合大阪の推薦を受けるにあたり、サインした書類に「職員の数を減らすことに反対」という項目はない。数値目標を達成するためだけの人員削減でいいとは思わない。
そうした手法で再建した企業はあるかもしれないが、大阪市は企業ではない。4万3千人の職員の向こうには、260万人の市民がいる。何人が適正か労組と話し合い、専門家の意見を聞きたい。
関 皆さんは全くの理解不足。職員の士気は非常に高く、やる気のある職員が頭角をあらわしている。メールでの市長への事業提案もすごい数が来る。消防士、看護師などは、採用凍結対象の例外として採用している。
(敬称略)
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大阪市長選 立候補予定4氏座談会 3
2007年10月23日■市政への抱負■
――大阪市の課題をどう克服すべきか
関 3年前のカラ残業問題を機に、職員厚遇問題が表に出た。その背景に正常ではない職員労組との関係があり、抜本的改善が必要だった。一部の同和団体とのゆがんだ関係も問題になった。絶対に正常化しなければと思った。
慣例との決別、労働組合との関係正常化、同和問題で特別扱いしない明確な方針の確立。非常に大きな山だったが、おおむね変えることができた。ただ、少しでも改革を緩めると元の大阪市に逆戻りする。
平松 色々な人の話を聞くと、特にこの2年間、市職員の元気がなくなっている。私が推薦を受ける連合大阪の幹部から、関市長が(労組の)会合に来なくなったと聞いた。なれ合いと決別するためかもしれないが、企業で言えば市長は社長。労組の意見を聞かない姿勢は納得できない。
「市役所の常識は民間の非常識」といわれた原因は、助役出身の市長が44年間続き、申し送りの行政を作り上げたこと。私は学識経験者や市職員、企業とも相談しながら、大阪市を夢のある元気いっぱいの街にしたい。
姫野 市政の行き詰まりを感じる。大規模開発事業は、市税を出し借金をして、みんな失敗した。乱脈な同和事業を40年近く続け、差別解消ではなく、部落解放同盟幹部の利権あさりに使われた。この二つの大きな病を打開する必要がある。
深刻化した財政のツケで、市民の暮らしにしわ寄せが来ている。今後もごみ収集や児童向け放課後事業の有料化など、改革の名の下で市民生活が犠牲になろうとしている。不況に苦しむ中小企業や高齢者、障害者を踏まえた市政の大改革が必要だ。
橋爪 市政の問題点は三つある。一つは市民や企業の閉塞(へいそく)感に向き合っていないこと、二つ目は財政危機。従来のようにリストラするだけでは不十分だ。最後に、市民にあきらめムードが漂い、市政への関心が低すぎること。
閉塞感打破には、世界の中で大阪が音楽やデザインなど、文化創造産業の拠点となることが大事だ。ミナミや堀江のライブハウスには、韓国からも若者が来る。環境に配慮した都市づくりも目指すべきではないか。「水都」として水辺の価値に配慮することも必要だと思う。街の誇りを回復し、中之島西部などでも将来に向けた街づくりのビジョンを描くことが大事だ。
■政党、団体との関係■
――職員労組や同和団体、市議会との距離感をどうとるか
関 私は労組の否定論者ではない。話し合いは大事だ。だがルールが大切だ。以前は勤務時間中に組合活動ばかりやる「ヤミ専従」職員がおり、本来の仕事の効率がきわめて悪かった。
同和関連の団体も特別扱いしない。議会とは車の両輪の関係。ここ数年で真剣な議論ができるようになった。議会も(交通費名目などで議員に支給される)費用弁償を廃止し、政務調査費も公表した。
平松 対話をもって民主主義は成り立っていく。職員労組とは会話する。同和団体からも問いかけがあれば話す。議会とも必要があれば話し合う。ただし、いずれも内容はガラス張りにする。何を話し合ったのか、何を言われたのかを明らかにした上で、私の思いを伝える。
姫野 職員労組は職員の自主的な組織。運動も要求も各団体が自主的に決めること。「給料が安い」「職員が減らされている」などの問題も、徹底議論して前向きな回答が出せると思う。
私は市長になれば、同和行政を完全に終結する。偏った同和教育もやめる。議会と市はわりと自由に議論しているが、市民に分かりにくい。委員会の議論は全区役所でテレビ中継する。
橋爪 私には一切のしがらみがない。特定の組織の援助を受けて選挙を戦うわけではなく、市民の代表だ。すべての情報を公開する姿勢で臨む。議会とは、政令指定都市で最も高額が支給されている市議の政務調査費の減額を協議する。
関連エントリ
大阪市問題まとめサイト(2007年大阪市長選挙特集)【マニフェスト比較】職員数削減に達成時期・数値目標を掲げたのは関氏のみ! - livedoor Blog(ブログ)






